2025年3月16日日曜日

読了メモ「零の晩夏」 岩井俊二 作

 


読了。

「零の晩夏」
岩井俊二 作
文藝春秋 2021年6月

 映画監督である岩井俊二氏による書き下ろしミステリー。いわゆる名探偵や敏腕刑事が出てくるわけではない。謎解き役は、子どものころから絵が好きで学生時代も美術部で活動していたが、途中で画家になることをあきらめ職を転々とするうちに、ある美術雑誌の編集部に転がり込んだ八千草花音。
 彼女がある展覧会で目にした一枚の絵。似ているのだ彼女に。絵のタイトルは「零の晩夏」。作者は、”死神”と呼ばれる正体不明の画家。その画家が残した他の絵には、偶然にしてはできすぎるような死を予告していた作品があった。

 美術商や業界誌界隈、謎の画家の家族、そして絵描き仲間も含めた人たちからの話がヒントになったり、掻き回されたり。。。でも、勘のいい人は、もしかしたら途中で真犯人はわかってしまうかもしれません。自分は最後までわかりませんでしたけど。


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