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2022年4月2日土曜日

読了メモ「鏡のなかの鏡 迷宮」ミヒャエル・エンデ



読了。

著者は、あの「モモ」や
映画にもなった「はてしない物語(The Never Ending Story)」の
ミヒャエル・エンデ。

30編にも渡るファンタジー短編集。
特徴的なのは、それぞれのお話にはタイトルがない。
目次には、冒頭一行の文言が書かれている。

一つ一つを読みすすめて感じるのは
すべての話がどこかで繋がっているような気がしてならない。
教室、舞台、絵画、砂漠、暗闇のような空間と
それを隔てた、こちら側と向こう側で
登場人物たちが会話を交わしていくのだが
物別れになったり、きちんと理解しあう前に
終わってしまう話が多い。

子ども向けの童話なのであろうが、
なかなか奥が深い。たとえば。。。

 一生懸命、セリフや立ち回りを本番舞台の上で思い巡らしているのに
 上がるはずの幕がいつまでたっても上がらない。
 誰かに声をかけた方がいいのか。幕はただ左右に揺れているだけ。


 世界は断片からなりたっているが、
 断片はどんどん壊れ続け、お互いをつなぐものが少なくなっている。
 あらゆるものを結びつける言葉を見つけなければならない。
 その言葉が見つかることを信じれば、時事刻々と世界は変化し
 自分たちはその証人になれる。


 「落ちることを学べ!」
 「おまえは自由になるのだ。」
 「さもなければ、おまえはもはや存在しなくなるだろう。」


断片的に紹介してしまったが
なにか考えさせられるお話ばかり。
ゆっくりと時間をかけて読みたい一冊である。


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鏡なかの鏡 迷宮
ミヒャエル・エンデ
丘沢静也訳
岩波書店 1986年


※下記は文庫本でのご紹介です。


2021年4月20日火曜日

読了メモ「ステラと未来」種田陽平・野山 伸


読了。

久しぶりに児童向け図書。SFでもあります。

児童図書とはいっても、内容はどことなく切なく、
新しい未来性もあるけれど、寂しさもある。

主な登場人物は、女の子と男の子。
二人は、別々に育てられ、
ある場所で出会うことになるけれど、
そこには、二人しかいない。

ちょっと話の時間を戻しますが、
二人とも親がいることはいるが、
女の子にはママ型のロボット
男の子にはパパ型のロボットがいて、
ある年齢に達すると
親ロボットの元を離れて旅立たなければならない。

子どもが自ら旅立つことを祝う親ロボットは
自分の体の中から「球体」状の物体を抜き取り子どもに授ける。
その物体が二人を導く行き着く先には、
二人の名付け親が待っている。
この親はロボットではないようですが、普通の人間とも違う感じ。

名付け親によれば、
自分の過去を知りたければ教えてあげる、
他にも同じような仲間がどこかにいるとも言う。
そして、まもなく自分は死を迎えることを二人に告げる。

最後は。。。。。。


とても不思議なお話です。

大人になってから読むと
こんなお話を子どもに聞かせてわかるのかな、
良いのかななんて思っちゃうけれど、
多感な子どもたちは
いろんな想いを浮かべて
このお話を聞くことでしょう。

表紙のステラの潤んだ顔が全てを語っているような気がしてなりません。
そう、女の子の名前がステラちゃん、男の子が未来くんです。

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ステラと未来
種田陽平・野山 伸
講談社 2015年