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2020年1月13日月曜日

読了メモ「ひとりでは生きられないのも芸のうち」 内田 樹



読了。

大好きな内田先生の本である。
相変わらず、内田節が炸裂しており
先生の考え方には大変共感するところが多い。

本書は大きく分けると

・家族の変遷/少子化
・労働とモチベーション
・メディア論/なぜ言ってくれないのか
・グローバル化の果てに
・共同体とはどういうものか
・愛と与え合うこと・死者との会話

各章のタイトルは、きちんとあるけれど
自分が読み終えた後に微妙にキーワードを
つけるとこんな感じか。

「C」が頭文字の某有名ファッション誌を取り上げて
日本が誰に対してもラブリーな唇でウフフな戦略を繰り広げている
という指摘なんかは、そうなのかぁと肯くことしきり。


でもやはり、最後の 愛についての章の
さらに最後に出てくるセンテンスが心に残る。
先生の持論である贈与についての話だ。

 I cannot live without you.

先生は、この you にあたる人を増やしなさいという。
赤ちゃんの時は、母親だけだが、成長するにしたがって
増やしていくことが大切な生き方だと。

他の章では、現代の日本の文化や習慣が
こうなってきている、いつのまにか変貌をとげてしまった、
という感じで、どちらかというと批判的というか
この先々を心配されている流れでクロージングをしている。

それは先生自身の嘆きでもあるのであろうが
こういう切り口、視点で現代日本をみることができたり、
見つめることができたりするチャンスをいただけるのは
大変ありがたいことだと思う。


読後には、きっとキャッチボールがしたくなりますよ。


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ひとりでは生きられないのも芸のうち
内田 樹
文藝春秋 2008年2月






2018年7月18日水曜日

読了メモ「邪悪なものの鎮め方」内田 樹




読了。

タイトルはおどろおどろしいいけれども
中身はいたって優しくて、時には厳しい。
いつもの内田節が光ってます。

内田先生の本は何冊か読んでいます。
同じ著者の書くエッセイだったり対談だったりするので、
この話は前にも読んだかなというものがありますが、
そのつど、はっと我を振り返ることになります。
たんに学習能力がないのか、もの忘れがひどいのか。

それでも、今回、新鮮な感銘を受けたのは
 父権制への警告、
 物語を通じて勝手に作り上げてしまう模造記憶、
 心臓移植をすると人格は変化するのか、
 自分で自分にかけた呪いは誰にも解除することができない
などなど。
ワーディングだけみてると誤解しそうなところもあります。
ですが、読むときっちり肚に落ちます。

この種の話は人間の内側から問いかけることが多いなかで、
内田先生は、外側から攻めてくる。
だからということなのか、説得力があるし逃げ場がない。
いつも、う〜むと気づきと自己批判の淵に立たされる。


内田先生は武道もされるので、
以前読んだ、甲野善紀氏がでてきたり、
村上春樹も何度も登場する。例の雪かきの一般論としての話だ。


以前、古本市で、お客様から
「内田先生の本は難しくて、なかなか.....」と言われたことがあった。
「いえいえそんなことはありませんよ、是非是非」
と、強くお勧めしたことを思いだす。あのおばちゃん読んでくれたかな。

まだ積ん読には何冊かあるし、
読み返したりもして、
自分の身に少しでもしみているようにしたい。

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邪悪なものの鎮め方
内田  樹
バジリコ 2010年