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2018年1月10日水曜日

読了メモ 「龍馬デザイン。」 柘植伊佐夫



読了。

上下2段で370ページ。
日記調で書かれたドキュメンタリー。
なかなかのヘビー級であった。

2010年に放映された大河ドラマ「龍馬伝」
主演は、福山雅治といえば思い出す人も多いでしょう。

半世紀もの歴史があるNHK大河ドラマの中で、
この龍馬伝で初めて導入されたのが
「人物デザイン監修」という役割。
もともと、ヘアメイクだった著者が抜擢され、
はじめは龍馬だけをみていたがそのうち、
監督や演出、扮装、美術、大道具小道具、時代考証などのスタッフ、
そして数々の俳優そのものと交わり
ドラマに関わる全人物像をデザインするようになっていく。

一般的な映画製作とNHK大河ドラマの製作は全く異なる。
製作期間、リソース、予算、放送協会としての独自のルール、
そしてなんといっても、毎週必ずアウトプットを出して
放映しなければならない。

なかには視聴率についての議論もあったが、
それ以上に厳しい目が大河ドラマを内外から見ており
スタッフのチームワークの微妙な空気感、
コミュニケーションの濃さと速度に敏感に反応していく。


自分は大河ドラマを含めテレビドラマを見なくなってしまって久しい。
この龍馬伝も実は観ておらず、作品をどうこういう資格もない。
けれど、クリエイティビティの発揮とチームワークの極限とも言える実態を
この本を通じて味わうことができてとてもよかったと思っている。
そういう本です。

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龍馬デザイン。
柘植伊佐夫
幻冬社 2010年



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