2018年11月10日土曜日

読了メモ「私の音楽談義」 芥川也寸志



読了。

初版は昭和34年。もちろん自分は生まれてませんw

難しい音楽理論が書かれているわけではありません。
多少、クラシック音楽のワーディングが出てくるくらいで、
どんな人間でも生活を営んでいる以上は自分の音楽を持っている とか
読譜のためには理論を学ぶより前に数多くの譜面を目にすること とか
そして、実は意外にも演奏会にはあまり行かないその裏話 とか。
この裏話が結構強烈に印象に残りましたね。自分には。

多少、精神論的なところもなくはないですが
時代を考えればさもありなんと思うところ。
なかなか、的を得ていてうなっちゃう文章があったりするんです。
そこはさすが文豪の血を引いているというのでしょうか。

途中、楽器談義という章があって
オーケストラの楽器の紹介をしている部分があります。
まず最初は、人間の声が楽器であることから始まって、
打楽器、管楽器、弦楽器と話は展開していきます。
ヨーロッパの楽器ばかりではなく
民族楽器、日本の琴や三味線にも触れ
独特の発展を遂げた各地のリズム、旋律、ハーモニーの話は面白く読めました。

そして、著者は何度も口にします。
どんな人間でも音楽を楽しむことができるし、
聴く、弾く、歌う、作るというどのスタイルにも
あてはまることができるというのです。


子供の頃、著者が司会をしていた音楽番組を
母親と一緒に観ていた記憶があるのだけれども
どんな番組だったかどうしても思い出せません。
なんだったけかなぁ。

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私の音楽談義
芥川也寸志
音楽之友社 1976年


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