読了。
初版は昭和34年。もちろん自分は生まれてませんw
難しい音楽理論が書かれているわけではありません。
多少、クラシック音楽のワーディングが出てくるくらいで、
どんな人間でも生活を営んでいる以上は自分の音楽を持っている とか
読譜のためには理論を学ぶより前に数多くの譜面を目にすること とか
そして、実は意外にも演奏会にはあまり行かないその裏話 とか。
この裏話が結構強烈に印象に残りましたね。自分には。
時代を考えればさもありなんと思うところ。
なかなか、的を得ていてうなっちゃう文章があったりするんです。
そこはさすが文豪の血を引いているというのでしょうか。
途中、楽器談義という章があって
オーケストラの楽器の紹介をしている部分があります。
まず最初は、人間の声が楽器であることから始まって、
打楽器、管楽器、弦楽器と話は展開していきます。
ヨーロッパの楽器ばかりではなく
民族楽器、日本の琴や三味線にも触れ
独特の発展を遂げた各地のリズム、旋律、ハーモニーの話は面白く読めました。
そして、著者は何度も口にします。
どんな人間でも音楽を楽しむことができるし、
聴く、弾く、歌う、作るというどのスタイルにも
あてはまることができるというのです。
子供の頃、著者が司会をしていた音楽番組を
母親と一緒に観ていた記憶があるのだけれども
どんな番組だったかどうしても思い出せません。
なんだったけかなぁ。
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私の音楽談義
芥川也寸志
音楽之友社 1976年
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