2019年9月14日土曜日

読了メモ「湘南に愛をこめて」 加山雄三




読了。

茅ヶ崎の若大将の自伝的エッセイです。
表紙のイラストは、ご存知、和田 誠さん。
ちょっと、おとぼけ感のあるお顔ですけど
そんなことはありません。

会話の文はもちろんのこと、
地の文の一字一句までが
加山雄三節とでもいうのか
爽やかさ満載の一冊です。

個人的に、他に爽やかな人といえば、
現在の巨人監督の原 辰徳さんとかを思い浮かべるけれど
加山さんにはかないません。特に本書を読んだ後は。

加山さん、実は茅ヶ崎生まれではないんだそうですけれど
幼少の頃に引っ越してきてから、
ずっと茅ヶ崎で育ち、学校に行き、
映画スター、歌手になって
すっかり茅ヶ崎の海のイメージです。
若大将シリーズで山をテーマにした歌を作ったというのですが
スタッフや監督からは、こりゃ海の歌だねと言われたほど。

もともとは、船舶技師になりたかったらしく、
自分の手で、カヌーやヨットをどんどん作っていきます。
その実行力には本当に圧倒されます。
当時、船を作っている写真とかも掲載されているのですが
作業をしながらの加山さんの笑顔がまたいいのです。
これが、光進丸に引き継がれていくんですね。
そういえば、先般、あの船が炎上してしまった事故があったけれど
その後はどうしているんでしょうか。

忘れてならないのが、
茅ヶ崎のランドマーク的な存在だったパシフィックホテル。
覚えている人いますよね。
叔父さんにあたる人のホテルだったらしいのですが
ホテル経営がうまくいかず、
結果として、数十億円の借金を加山さんは
背負いこむことになったらしいです。
そんな苦しい最中に結婚をしたり、
お父さんの上原 謙さんとの厳しくも優しい
親子のやりとりもふんだんに描かれています。


正直、こそばゆいくらいに
加山さん加山さんしている本です。
「君といつまでも」のセリフは
最初、照れて照れて本当に恥ずかしかったとか。
この動画をみるとそれがよくわかりますよw

是非、本書を読んで、
貴方も「君といつまでも」を歌って、
一度、セリフを言ってみてはいかがですか。いや〜照れるなぁ。





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湘南に愛をこめて
加山雄三
ファンハウス 1990年



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