2019年12月30日月曜日

読了2019





なんと、少ない!
タイトル数にして12。
冊数では14冊。

実はここにはリストアップしていない
読了本もあと3冊ほどあるにはあるのですが、
ちょっと不釣り合いなので省いてしまいました。
電車の中で読み始めると眠くなったりとか
他にやらねばならぬこととの時間のやりくりが下手だったり
言い訳になってしまいますが
ちょっと不甲斐ないなぁ。

2020年はもう少しは読みたいと思います。
一応、スライドショーにもしてみましたが
50秒で終わりますw。


■オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下
著者:オリバー・ストーン
読了日:1月14日

■オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史: 2 ケネディと世界存亡の危機
著者:オリバー・ストーン
読了日:1月27日

■オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史: 3 帝国の緩やかな黄昏
著者:オリバー・ストーン
読了日:2月17日

■虹の岬の喫茶店
著者:森沢明夫
読了日:2月21日

■小説 言の葉の庭
著者:新海誠
読了日: 2月28日

■小鳥がうたう、私もうたう。静かな空に響くから
著者:カヒミ・カリィ
読了日:3月6日

■図書館奇譚
著者:村上春樹
読了日:3月11日

■ネコとクラリネットふき
著者:岡田淳
読了日: 6月9日

■新編 子どもの図書館〈石井桃子コレクションIII〉
著者:石井桃子
読了日:9月4日

■湘南に愛をこめて
著者:加山雄三
読了日: 9月14日

■似顔絵物語
著者:和田誠
読了日: 10月13日

■海色の壜
著者:田丸雅智
読了日:12月16日

■季節配達人
著者:田丸雅智
読了日: 12月16日

■明日の明日の夢の果て
著者:小松左京
読了日: 12月24日


2019年12月25日水曜日

読了メモ「明日の明日の夢の果て」 小松左京



読了。

著者の小松左京といえば、
「日本沈没」があまりにも有名ですが、
短編SFも人間社会の未来に警告を発する
お話がいくつかあります。

本書は、1972年出版なので
時代背景的には、もはや古めかしいのですけれど
当時から、こんな視点、切り口で
作品を書いていたのはやはり驚きではあります。

まさにこれから本格化しようとしている
キャッシュレス時代を描いた
「プライベート・マネー」
キャッシュレスは全てのお金の流れがコンピュータで
捕まえられてしまうので、キャッシュを使えば
誰にも文句を言われないというお話。

唾液と血液で個人認証するクレジットカードが
実は、自分の魂、果ては家族の魂までもを
担保にしているという悪魔の操る
「黒いクレジットカード」

タイトルにもなっている
「明日の明日の夢の果て」では
縄文時代で栄養失調で死にそうなお爺さんが
夢を見るたびに、自分の子孫の未来の時代に
タイムスリップしていき、世の中は
豊かになり、争い事もなくなってきているけれど
自分の居場所がないことを悟り
森の中でロボットに連れられて
息を引き取るというなんともやりきれないお話。


人間相手ではセックスができなくなってしまう
エロいお話もあったりして
それは、ここでは省きますが、
人間のエゴというか
人間ってつくづく勝手な生き物なんだなぁ
と切なくなるお話ばかりです。


新年を良き年とし、少しでも人間らしく
生きていくためにいかがでしょうか。

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明日の明日の夢の果て
小松左京
角川書店 1972年

2019年12月16日月曜日

読了メモ「海色の壜」「季節配達人」 田丸雅智



読了。

今回は、ショートショートの本二冊です。

著者の田丸氏は、星 新一の孫弟子にあたる筋の方だそうですが、
お生まれが、なんと自分が大学を卒業した年なのです。
なんつーかジェネレーションっつーものを感じますね。


この二冊との出会いは、本屋さんではありません。
作者としての田丸氏と、現役の女性ラジオパーソナリティの読み手、
即興音楽担当の電子ピアニスト、挿絵担当のイラストレーター、
という四人で企画開催された「野良ラジオ」という
珍しくも楽しい朗読イベントだったのでした。

ラジオにまつわる田丸氏のショートショートが読まれたのですけれど
すでにCD化されており、実をいうと自分はそのCDを事前にゲットし、
予習した上での参加だったのでした。
事前に聞いてはいたものの、
実際に生で聴くと、また臨場感がグーンとあってよき体験でした。

途中、客席からキーワードを募って
その場で作品を創作するという離れ業も。
即席のお話のタイトルは「痛風プラモデル」
観客の年齢層が推測できそうでおかしいです。
もちろん、即興音楽とイラスト付きで
すぐに朗読されるというワクワク企画だったのでした。


で、そこにあったのがこの二冊。
「海色の壜」のなかにある「海酒」というお話は
芥川賞作家でピースの又吉直樹主演で短編映画にもなったとか。
一方、小さい冊子の「季節配達人」は、
一般にはまだあまり流通していないかもしれません。


田丸氏のWebsiteに行くと朗読推進プロジェクトという
コーナーがあって、自分の作品を朗読会などで
使ってみてくださいみたいなことが書いてあります。
なので、今度、朗読会があった時には
田丸氏の作品の中から選んでみようかな。


肝心な本の内容はナンセンスなショートショート。
SFと区分される星 新一とはちょっと味付けが違うし
やはり、作品に今の風が吹いているとでもいうのでしょうか。
読んでいて若手作家の勢いを感じます。

短くて読みやすいお話ばかりなので、是非。

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田丸雅智
「海色の壜」出版芸術社 2015年
「季節配達人」田丸舎 2019年