読了。
読み始めたのっけから、お腹の虫が鳴き出す。
そんな、食べ物系エッセイ。
春のネタを盛り込んだ天ぷら、
餃子とビールが最強コンビである話、
ともに照り具合が食欲をそそる鰻やオムライス、
てっちりで味わうひとり鍋の醍醐味、
料理も看板も色鮮やかな場末の中華料理店のざわつき、
最後は、東西の美味しい老舗を巡る。
文章だけでこうも食欲をそそり、
唾液がでてくることはかつてなかった。
どれもこれも、とてもとても美味しそうなのだ。
読み進めるテンポもいいし、目の前に次々とできたてのお皿が回ってくるよう。
谷口ジローの画が、また文章とあいまって胃袋を刺激してきます。
細やかな線で描写された料理に、立ち上る湯気が見えて、
食している人たちの はふはふ という声が聞こえてきそうです。
タイトルにある「サンドウィッチ」。
自分は、「サンドイッチ」と言っていたし書いていた。
発音や字面のちょっとした違いでイメージも変わる。
そして、銀座にあるビニールシート椅子の発音や字面のちょっとした違いでイメージも変わる。
レトロなお店で出てくるのは「サンドゥイッチ」なのでした。
整然と切りそろえられ、ハムや卵、レタスの彩もきれい。
80円増しでパンをトーストしてくれるので、これにきつね色が加わります。
いいなぁ。書いていて無性に食べたくなってきた。
そういえば、同じ銀座の木村屋総本店では、
混んでることもあって、いつも手っ取り早く「あんぱん」ですませていた。
次はじっくりサンドウィッチにトライしてみよう。
巻末には、紹介されたお店と住所も載っています。
ネットでこの手の情報が溢れている中で、
こんな丁寧な構成もうれしくなってしまう。
閉店したお店の話は残念でしたが、
今あるうちに行って食べておかねば!という気にさせてくれます。
もちろん、チェックいれてます。
鰻のお店とオムライスのお店に行きたい。
天井の高い桜鍋のお店もいいなぁ。
天井の高い桜鍋のお店もいいなぁ。
======================
サンドウィッチは銀座で
平松洋子
文藝春秋 2011年
0 件のコメント:
コメントを投稿