読了。
タイトルそのままの本です。
日本全国の動物園にいるカバに会いに行きます。
野生のカバは日本にいないけれど、
熊本の江津湖という湖に囲いを作ってカバを放し飼いしてはという
アイデアが出てきたりでちょっとびっくり。
著者が全国のカバを巡ることになった発端は、あのカバヤ食品の
カバヤキャラメルのおまけだったカバヤ文庫と宣伝カーのカバ車。
初代カバ車の写真がホームページにあった(リンク先参照)
もうリアルにカバなのである。こんなのが走っていたら
著者は俳人であるが、カバの前にいても句をよむことはせず
1時間はカバの前でじっと観察するらしい。
すごい集中力と根気だ。自分も動物園は好きでよく行くけれども
さすがにカバ舎の前で1時間も居座ったことはない。
なにせほとんど動かないので飽きてしまうからだ。
運よく給餌のタイミングに合えば面白さは百倍かもしれないが、
たいてい昼間のカバはボテっと寝ているか池の中にいる。
かわいい顔をしてはいるんだけれどね。
自分の場合はほとんど上野動物園だが、
でも、著者のように全国のカバ舎を巡っていると
楽しい愉快な発見がたくさんあるのだろう。
当然ながら、戦火をくぐり抜けてきた悲しい歴史もあれば
新しい生命の誕生の話もある。うまれた時など、
まさに私の体重よりジャスト1トン近く重いというからさすがだ。
カバの餌の話の中でおからがでてくる。
本筋とは違うが、ここで引き合いにだされた
「花山大吉」というおから好きの浪人が主人公の時代劇を
今は亡き祖母とテレビで観ていたことを思いだした。
今度カバを見る時は、祖母と観ていた花山大吉を思い出してみよう。
日本全国のカバを見て回るのは、自分にも踏破できそうな気がしないでもない。
特に北国の動物園にいるカバには会ってみたい気がする。
でも貴重な開園時間のうち1時間をカバにあてられるかなぁ。
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日本全国河馬めぐり カバに会う
坪内稔典
岩波書店 2008年
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