2018年9月10日月曜日
読了メモ 「世界は『使われなかった人生』であふれてる 沢木耕太郎
読了。
ノンフィクションライター沢木氏による映画評論集。
暮しの手帖に連載されていたものだ。
最初、本書を手にとった時、
ややネガティブな雰囲気をかもすタイトルに、
嫌悪感を感じるも、映画評論とは全く思っていなかったので
ノンフィクションライターが書くこんなタイトルの本って
一体何が書かれているんだろうという
好奇心の方がだんだんと強くなってきた。
キーワードは「人生の分岐点」
そして、「使われなかった人生」あるいは「使わなかった人生」
それとは異なる、「ありえたかもしれない人生」
おそらく、著者は、いくつもの映画を通じて
この分岐点と二種類、現実と合わせれば三種類の人生を
同時に疑似体験させてくれる
と言っているように思う。
出てくる映画は、メジャーなものばかりではない。
インドやアジア、ヨーロッパで制作された映画も多く引用されている。
それらと、ハリウッド映画や有名な俳優との比較もあり
意外な視点から映画を観ることができる一冊だ。
実際のところまだ観ていない知らない映画ばかりだったし、
観たことのある映画(レインマン、スタンドバイミーなど)も
また観たくなった。
これからは、そんな本書のことを心の片隅において
いろいろな映画を観てみようと思う。
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世界は『使われなかった人生』であふれてる
沢木耕太郎
暮しの手帖社 2001年
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