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2020年1月6日月曜日

読了メモ「暮らしの哲学」 池田晶子




読了。

2020年の一冊目は、「哲学」です。
タイトルは「暮らしの哲学」
あの「14歳からの哲学」を著した池田晶子氏の
哲学エッセイです。

なので、お気楽に読んでも大丈夫かなと思って
ちょっと気を許すと、はて....、何の話だったっけと
中身を見失うことしきり。
やはり哲学「書」を読むときは
心して一言一言を考えて読まなければいけません。うむ。

現象の本質を考えるのが哲学なのです。
典型的な命題として下記があります。
どう生きるかではなく、生きるとはどういうことなのか。
本質である後者の問いを識ろうとするのは
前者の問いの現象を知るためなのだからということだそうです。
現象と本質が別のことであるわけがないのだからだそうです。
よいですか。

読み進めていくと、数の不思議から無と無限を考え
言葉の不思議から宇宙の存在を考えていくことになります。
言葉が人の心を動かすことの凄さ、
人の心はそのまま宇宙であるから、
言葉は宇宙を変える魔法ではないか。
とまで言い切ってくれます。
すごいです。

また人を動かしているのは思想やイデオロギーではなく
「好み」という主観であると。
これはなんだか、わかりやすい気がしますね。
そして幸福とは一体何かの価値転換を
なるべく早い年齢のうちにはかっておくことが大切だそうです。
年をとってからでは難しいそうで.........、あれ?


まぁ、タイトルに絆されて本棚から手に取ったのですが
新年早々、お餅を食べながら、
黙考し、頭をかなり使った一冊だったのでした。
若くして亡くなられたのが、大変残念な思いのする方の本でした。

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暮らしの哲学
池田晶子
毎日新聞社 2007年



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