読了。
ミステリーの古典。
世界最初のミステリー小説と言われる「モルグ街の殺人」を含め、
全11編が収録されています。
いったいどんな展開になるのだろう…、
現代のミステリーとはちがったどことなくお洒落な雰囲気が漂う作品なのかな
と思いきや、え〜!こんな結末だったのかぁ〜〜〜と驚き!
途中の謎が謎をよぶ展開では、どんな解決を見せてくれるのかドキドキするし、
現場に現れた人物の証言を一つづつ整理しての検証も
読む側を引き込んで没頭させてくれます。
が、よもや真相が。。。。
ある意味、ありえないどんでん返しといえるかもしれません。
ほかの謎解きというかファンタジックなお話は、
どちらかというとエログロナンセンス系でした。
日本の平井太郎さんが感銘を受けて
ペンネームにポーの名前をもじって使ったこともうなずけるものばかり。
ミステリーの謎解き役には、
頭脳明晰な探偵と少しとぼけてるけど行動力のある相棒がでてくるという
いまのミステリーでも定番の人物設定ができあがっていました。
これものちの明智小五郎や小林くんにつながっていくんだろうなと思いました。
表紙の装丁もロートレックとお洒落な感じですが、
中身は江戸川さんチックなお話ばかりです。
お話だけではなく詩が3編ほど収録されており、
翻訳も絶妙で不思議なリズムと音韻の響きが不穏な雰囲気を醸し出してもいます。
暗号解読の「黄金虫」というお話も面白かったなぁ。
未読な方は是非。
「ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人」
エドガー・アラン・ポー 作
河合祥一郎 訳
KADOKAWA 2022年版
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