読了。
「もう終わりにしよう。」
イアン・リード 作
坂本あおい 訳
早川書房 2020年7月
イアン・リード 作
坂本あおい 訳
早川書房 2020年7月
ゾワゾワするスリラーもの。本書の半分近くまでが、表紙の装丁にみえるように車内の二人だけの会話からなっている。行き先は彼氏の両親の家。そして彼女はもう二人の関係にピリオドを打とうかと考えている。車内には不穏な雰囲気が充満する。
両親の家は、豚や羊、鶏もいる農家の一軒家。家が見えてくるが、どうやら二階の窓辺に髪を伸ばした女性の姿が見える。母親らしい。彼女は下から手を振るが、夜で暗いため二人の姿は二階屋からは見えないようだ。家に入ると広い部屋に通される。両親の姿はなく部屋はストーブの薪がはぜる音が響く。飾ってある白黒写真に写っているのは自分だと彼はいうが、どうみても髪の長い女の子だし、そもそも写真が古すぎる。料理が準備された食卓の部屋に入ると、両親は少し遅れてひとりづつ部屋に入ってくる。
両親宅からの帰り道、再び車内の場面。夜の雪道、廃校となった彼の母校の前で車を停めるが、ここで異変が。誰もいないはずの校舎から誰かが自分たちのことを見ているのだ。彼は校舎の中に入っていくがなかなか帰ってこない。彼女はたまらず彼を探しにいくが、戻ってくると車がなくなっていた。。。
話の合間、合間に、どうやら刑事が現場調査をしている場面の会話が挿入されている。刑事たちの会話から察するに殺人事件らしい。クローゼットから遺体が発見されたようだ。
最後まで、終始不穏な雰囲気がただよう。猟奇殺人を連想させるようなところもあり、落ち着いて読んでいられなかった。帯には二度読み必至とあったが、自分はもう怖くて読めない。。。
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