2018年2月13日火曜日

読了メモ「たんぽぽのお酒」レイ・ブラッドベリ




読了。

子ども達とその地域に住む
おじいさん、おばあさん達との交流を描いた物語。
たんぽぽのお酒そのものは最初と最後と
途中、気付け薬にでてくるくらいかな。

老人達は長いこれまでの人生の歴史を持っているけれど
子ども達にはなかなかそれが実感として信じられない。
昔だけに行けるタイムマシーンと捉えるくらいだ。

病床に伏せている時も、キッチンに立っている時、
庭仕事をしている時、一緒に今話をしている時も
子ども達は老人達の話に熱心に耳を傾けているが
それでもおばあちゃんが若かった少女時代のことは
想像だにできない。
おばあちゃんは、自分の大切な持ち物を子ども達に
分け与える。財布やお人形やぬいぐるみ。
そして残されたものは焼いてしまうので子ども達に手伝わせる。

大佐と呼ばれるおじいさんが南北戦争の話をする。
学校でならった知識をもとに、「あの話をして」
「この話をして」と子ども達が大佐にせがむと
やさしく語りかけ話してくれる。
そして、学校では習わない、戦争には勝者はいない
敗者だけで、戦争が終わったことこそが大事なことだと
さとしてくれる。


読んんでいて、ちょっと切なくなりました。
高齢者と子ども達が接する機会が少なくなったいま、
たんぽぽのお酒は作り続けられているのでしょうか。。。。

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たんぽぽのお酒
レイ・ブラッドベリ 北山克彦 訳
晶文社 1991年



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