読了。
とてもじゃないが、
軟弱な話を想像していた自分にあきれてしまった。
ガッッチンガッチンの文藝評論であった。
国木田独歩の実際の恋愛の話を例にあげながら
それをモデルにした有島武郎の「或る女」の話。
川端康成作品の意外にも女性受けしない背景やら。
徳川時代から世の女性(男性)の耳目を集めたのは、
結局は容貌であり、昔から元も子もないなぁなんて。
唯一の救いは、伝統的な日本文藝では女性の心を捉えるのは
「金と力はなかりけり」の「優男」であって、
断じて「肉体派」ではなかったようです。
現実はどうなんだろう。
とにかく、著者によれば、「片思い」とは
分の悪い感情で、相手の感情が変わらない限り苦しく
他人の同情も得にくいのでほとんどメリットがないという。
そりゃまぁそうだけれどもさ。
う〜む。好きなんだからしょうがないじゃん
では、まだまだまだまだまだなんですね。
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片思いの発見
小谷野 敦
2001年 新潮社
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