読了。
ブルーノ・ムナーリ。
イタリアの美術家。
この本を手にするまで、彼の名前すら知らなかった。
ただ、古本屋で見つけて、表紙に惹かれたので
今、手元にあるということ。
表紙にはこう書いてあります。
おとなのしるしに
懐中時計をつけてもらった
そのとき 僕は10歳で
でも 何時におとなになったらいいのか
よくわからなかった
短文集で、エッセイとはちょっと違う感じ。
どれも彼の素朴な視点、見え方が綴られている。
ほんの短い表現で芸術論を説いていたりもする。
若返りの秘訣 なんてところでは
なるほど、言われてみればその通り。
面白かった指摘は、斜体で話す というお話。
新聞や雑誌は、文字の大小やフォントを変えて
いいたいことや大切なことを強調するが、
ラジオはそうはいかない。
どんなニュースも同じトーンで聞こえてくる。
内容によってテノールやソプラノ、バリトンで
ラジオのアナウンスを変えてくるのはありなんだろうかって。
そんな話のいくつかを憶えているうちに
ちょうど今、葉山の神奈川県立近代美術館で
彼の回顧展示を開催しているので
観に行こうと思います。
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ムナーリのことば
ブルーノ・ムナーリ
阿部雅世 訳
平凡社 2009年
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