2018年5月31日木曜日

読了メモ「ダンス・ダンス・ダンス」村上春樹



読了。

懐かしいですか? そうかもしれませんね。

なんつうか浮世離れした架空の話。小説だからいいのか。
唯一、社会的なのはメガネをかけたユミヨシさんだけかな。
ちょうどバブルが弾ける直前の頃の作品とはいえ
こうも世界が違うと、小説というよりも
夢か幻想を読み流しているみたい。

電話がダイヤル式で、もちろん携帯はない。
途中で予定が変更になっても、電話が通じなければどうにもならない。
アナログな時代だから、リニアにクロノロジカルに
時は進むと思えば、人間は一瞬にして年を取るんだそうな。

そんな中で、ぐるぐるとまるで踊るように人に会い
渡り歩いて、最後に思っていた人と再会することができる。
ハッピーエンドなのではないか。
まさに、踊っているというタイトルにつながるのか。

ただ、その途中で出会う人々、そして例によって羊と鼠がこの世を去る。
一方、あの生意気な少女のユキはどうなるのか。
母親や辻堂の父親との関係は修復しないままなのだろう。
そういう意味ではハッピーではない。
もう主人公とも関係ない人生となるのだろう。


雪かきの話がなんどか出てきます。
雪かきそのものは大事な行為だけれど
全ての雪かきのパターンを理解するのは
自分にはちょっとハードルは高い。
頭が固くなってしまったのか、人生経験がうすっぺらいのか。

一人で立ち回っている話なので話は理解しやすい。
そのかわり他の登場人物が、ほとんどぶっとんでいるけれど。

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ダンス・ダンス・ダンス
村上春樹
講談社 1988年



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