読了。
ようやくというか、地元茅ヶ崎ゆかりの文士の書籍を手に取った。
茅ヶ崎市内には、開高さんの記念館もあって
たびたび訪れてはいたものの、
著作に接することはなかなかできていなかった。
積読には何冊か開高さんの本がまだ残っているんですけども。
本書はサブタイトルで、
美味珍味奇味怪味媚味魔味幻味幼味妖味天味
と書いてある。
ゲシュタルト崩壊しそうだが、
ベトナム戦争の前線にまで特派員として赴き
また、大好きな釣りのために世界の大河を巡ったりした中で
世界中で、そして日本で様々な味覚を楽しまれたようだ。
ネズミ、ドリアン、ピラニアなどがあると思えば
アイスクリーム、スープ、焼売、松茸などの食材もある。
だが、どれもこれも、
こんなものが焼売なのか、
ドリアンって選別によってそんなに味が変わるのか、
ネズミって祝い事の時しか食べられない高級食材なのか
ロシアの真冬で食べるアイスクリームの格別な美味しさ
など、それぞれの食材の持つ文化的背景や
調理の仕方、食べ方の風習などが実に様々で面白い。
食に対する開高さんのチャレンジ精神を垣間見るエッセイとなっている。
170頁ほどで、活字も大きく、ところどころ挿絵も入っているので
読みやすく楽しめると思う。
今度は、開高さんのハードなノンフィクションを
ガチで読んでみたいと思う。
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開高健
TBSブリタニカ 1990年
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