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2021年5月21日金曜日

読了メモ「たんぽぽ娘」ロバート・F・ヤング




読了。

奥付には「奇想コレクション」とある。
SFファンタジー短編集、全部で13篇。

装丁の帯には、「ビブリア古書堂の事件手帖」にも登場とあった。
当該の書籍を読んでいないのでなんとも言えないが
映画では見たけれど、本作品が出てきたか記憶は定かではない。

タイトルにもなっている「たんぽぽ娘」は、
SF定番のタイムトラベルのお話。

山小屋に一人で休暇を過ごすことになった
マークが、一人の少女に出会う。
少女といっても21歳なのだが
とても綺麗で健やかで溌剌として
着ている洋服もこの世の生地とは思えない素敵な装いだった。
マークはすっかり彼女の虜になってしまうが、
彼女は、240年後の未来から来たという。

未来の人間が過去のものに触れることは
未来の事象の存在に影響を与えるので禁止されており
時間警察がパトロールしているという話がある一方で、
未来の人間が過去と関わることで、
既にその未来の人間は過去のものになるので
問題はないという議論が未来ではなされているらしい。
ちょっと話がこんがらがりそうになるけれど
落ち着いて読めばわかりますよ。

で、結末は、ドーンと愛の溢れる結末になります。

他にも、宇宙クジラと交流する話や
過去を保存してある部屋のある扉を開ける話、
スターウォーズを彷彿とさせる勇敢な女性を捕まえる宇宙戦争の話など
ファンタジックなSFの世界が広がります。

いずれも読みやすいお話なので
大人だけでなく、SF好きの中学生や高校生だったら
十分に楽しめる一冊だと思います。

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たんぽぽ娘
ロバート・F・ヤング 伊藤典夫編
河出書房新社 2013年

※下記は文庫本でのご案内になります。

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