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2016年11月7日月曜日

読了メモ「現代日本語文法入門」小池清治


 
読了。

中学校で習った時以来だろうか。。。

おそらく多くの人がそうであるように、
文法を習ったからと言って、何か特別なことがあったわけでもない。
空気のように日本語を使っているし、
そもそも、文法を習わずとも学校に入る前から
日本語を巧みに使っているではないか。

文法って一体だれのためにあるのだろう?
本書にもあったが、それは、その言語を母語に持たない人が学ぶためのものであり、
さらにそれが異教徒への伝導などにつながっていくのだという。
ひらたく言えば、外国人のためにあるというのだ。

しかしながら、本書を読んで更にその意をあらたにしたのは、
やっぱり日本語って難しいです。ほんとうに難しい。
それを外国人が学ぶというのだから頭が下がる。
逆を言えば、こんなにも難しい言語を自在に操れるということは、
地球上のあまたある言語の中で日本語を喋り書くことができるということは、
極めて稀有なことなのではないでしょうか。
日本文化は、「察しの文化」、「言わぬが花」、
全てを言い切ってしまっては味わいに欠けるので、
極力、言語化しないのをよしとすると文法の本に書かれている言語です。
他の言語の奥深さをよくわかっていないので井の中の蛙的な見方ですが
今になってこういう本を読んでみると大変なことなんだなと思うことしきりです。

 
懐かしいサ行変格活用やら上一段活用やらもでてきます。
文節をどう区切るかも、諸説あることも初めて知りました。
イントネーションの大切さも言われてみれば首肯する話でした。
けれど、やっぱり難しい。
とくに動詞や形容詞の活用やら、修飾語や助詞、助動詞にいたるまで
その使い方によってことこまかく名前がついているわけで
これを理解把握するだけで白髪になりそうです。
日本人の私がそう思うくらいですから、
これを勉強する外国人って本当にすごいと思います。

各章や各節のはじめには例題があり、終わりには演習問題までついています。
なに問題の答えが解答通りでなくたってかまいやしません。
四角四面なことを言うつもりは自分にはありません。
なるほど、そう言われればそうだよねでいいのです。
私たちはとっくに日本語を使えるのですから。

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現代日本語文法入門
小池清治
岩波書店 1997年

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