読了。
読むのは初めましての今日子さんシリーズ。
その日の記憶は、眠ったらすっかり忘れてしまうという設定の忘却探偵。
タイトルが「備忘録」というのも頷ける。
本書には五話が編まれていて、
それぞれに今日子さんによる「謎解き」があるわけだが、
話が丁寧に時系列に並んでおり、一つ前や二つ前の話が話題にでてきて、
全体として一つの話のようにも読める。
ここは作者のストーリー構築のうまいところか。
語りは、冴えなくてやたらと嫌疑をかけられやすいタイプの
無職で求職中の身長190センチで25歳の隠館厄介。
掟上今日子と隠館厄介でわかる通り
本作品の登場人物の名前はいちいち癖が強い。
おかげで、登場人物の名前は注釈がなくともしっかり覚えていられる。
最初の話は、研究所内でのSDカード紛失事件、
二つ目は、売れっ子漫画家の100万円札束盗難事件、
三つ目は、大御所推理作家の最新原稿探索案件、
四つ目は、三つ目の推理作家の死因特定案件の前編
五つ目は、その四つ目の解決編となる。
こうみると血みどろ怨恨の殺人事件の話などはなく、
何日もかけて、地道捜査をしていく展開ではない。
なにせ名探偵は眠ってしまったら記憶が消えてしまうのだから。
かなり無理矢理な設定も相まって面白く一気に読めてしまいました。
確か、ガッキーが今日子さん役でテレビドラマもやってましたね。
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