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2014年10月16日木曜日

すべてきみに宛てた手紙

39通からなる手紙エッセイ。
タイトルや装丁から、Love Loveな話かなと思ってたら違う。
詩人である著者は、言葉をとても大事にしていることがわかる。
そして、自然、絵本、音楽のことも。
人生や大切にしたいものへの愛を綴っていたのかも。

以前に詩人のエッセイを読んだ時もそうだったが、散文の行間がよい。
言葉では言い表せない世界がそこに奥深く広がる感じがする。
そんな中で、記憶と疎開についての文章がよかったので紹介する。

「記憶は、過去のものではない。
 それは、すでに過ぎ去ったもののことではなく、
 むしろ過ぎ去らなかったもののことだ。」

そして戦争で親もとを離れた小癪な子供だった頃を振り返り

「わたしが子どもだったとき、
 厳しかったのは時代であり、優しかったのは季節でした」


実を言うと最も好きなのは14番目の手紙で
「微笑みについて」なのだが、それについては書かない。

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