2016年6月18日土曜日

「村上春樹とイラストレーター」観てきました。



最寄駅は西武新宿線の上井草。

ちひろ美術館で開催されている企画展
村上春樹とイラストレーター
を観てきました。

佐々木マキ、大橋 歩、和田 誠、そして安西水丸。
展示されている各氏のイラストのそばには、
村上春樹作品の一節も掲示されていて
それを読みながらイラストを観てまわるのが楽しいです。
また、その装丁や挿絵が施されている書籍の現物も置いてあって
手に取って読めるようになっています。
展示スペースには椅子ももちろんあるので
ついつい手に取って読み耽ってしまったり。

村上春樹作品は、読めていないものがまだありますが
数々の作品にそえられているイラストを観て、
また、普段は表側に出ることの少ない4人の笑顔もしっかりでていますし
読書欲をさらにさらにそそられます。


美術館は住宅街の中にあって緑に包まれ、
常設展示のいわさきちひろの作品や
復元された彼女のアトリエ展示なども充実していて
企画展と併せてとても見応えがあります。
アトリエの前に掲げてあった、
昔に戻るなんてとんでもないという
彼女の文章もとっても素晴らしかったなぁ。

 
ちなみに、混んでいることもなくゆっくり見ることができました。
絵本の充実している図書室も公開されており、
小さいお子さんが遊べる部屋が確保されていたりと
柔らかい雰囲気が美術館全体をつつんでいます。
小さいお子さん連れのご家族も何組かいらっしゃいました。

ただ、企画展の開催期末には混むという噂もちらほら。
気になる方は早めに訪問された方がよいかと思います。
 

2016年6月15日水曜日

読了メモ「走れメロス」「ヴィヨンの妻」太宰 治



読了。

特に6月だからというわけで読み始めたわけではありません。
本編を読み終えた後に、あとがきを読んでいて
あっ、そういえばそうだったかと思い出した程度です。

また、生田斗真のイメージにひかれたというわけでもなく、
他の出版社のでもよかったわけですが、
どちらかというと、この角川のは
文庫版のわりには文字が大きめだった気がしたからです。

 
「走れメロス」の方には、
「富士には、月見草がよく似合う」の「富嶽百景」が入っている。
最後に写真を撮ってあげる話があるけれど、
撮ってすぐ見ることができるデジカメがある今では、
あんなことはとてもできないよね。
好きな「畜犬談」も入ってました。確か、去年も読んだ。
しょうがないなぁってね思う。本当は大好きなくせにって。
どうしてこうも素直じゃないのでしょうね。
最後の「東京八景」では、出てくるオラガビイルをまずは飲んでみたいところ。
確かにしょうもないところはあるものの、自分をマイナスとまで言って
ずずずっと落とし込んでしまうのはどうかと思うけれど
それが逆に跳ね返るバネになればいいのでしょうね。


「ヴィヨンの妻」は比較的明るい話が多いようです。
「パンドラの匣」では、最初の匣の解説がいいですね。
匣の隅にある希望というけし粒ほどの光る石があるっていう。
また、献身とはどういうことかを説いていて、植物の伸びる蔓にたとえて
伸びる先に陽が当たるなんてとてもいいじゃありませんか。
「ヴィヨンの妻」でもいきいきと働く自分を発見しながら
人非人だっていいじゃないと、やはりこれ以上落ちないところまで落ちて
あと生きれば生きた分だけ儲けものっていう上向きな気持ちの矛先が見えるし、
絶筆の「グッド・バイ」だって、ふすま一枚隔てた先には
ガラッと変わる美しい世界があることが見えているし。


今度の日曜日、6月19日ですね。
行ってみようかな。
ちなみに、この2冊の中に「桜桃」はありません。
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走れメロス  ヴィヨンの妻
太宰 治
角川書店 

2016年6月8日水曜日

読了メモ「黒い玉 十四の不気味な物語」トーマス・オーウェン



読了。

ベルギーの怪奇短編小説集。

帯には、
 あえておすすめします。
 夜、ひとりでお読みになることを。
とあった。

大きな樹木や天井の高い建物の死角に
何かがいるというような話は、
読んでるそばからぞくぞくしてきます。
例えば、「亡霊への憐れみ」という話の中では
こんな描写が。。。

 知らない家の物音、
 ベッドやワックスをかけた床の匂い、
 窓から今にも侵入してきそうな
 プラタナスの葉のざわめき、
 いつもと違う周りの空間の大きさ、
 ベッドの台のきしみ、
 そんなすべてが、-眠いにもかかわらず-
 われわれを悩ませ、圧迫するのだ。

日本の住居や風土と比べて明らかに余裕のある空間があるけれども
そこに息がつまるような怖さが入り込んできます。
これだけで懸け離れた異空間にトリップしてしまいそうです。


タイトルにもなっている「黒い玉」という話。
表紙のイメージから、まっくろくろすけ的なイメージを持ってしまい、
主人公と一緒にその黒い玉をもてあそんでしまうように
読み進んでしまうのですが。。。。
最後に肩をすくめるような後味が残ります。

他にも、亡骸の消えているお墓や、人形が血を流す話、
密室から忽然と人がいなくなる話など。


先日の鎌倉でのブックカーニバルでご一緒した
こわい本専門の「ちのり文庫」さんにインスパイアされまして
おっかないお話を読んでみました。

梅雨でジメッとした日本の夜に、
異国の幻想小説はいかがでしょうか。

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黒い玉 十四の不気味な物語
トーマス・オーウェン
東京創元社 1993年


2016年6月4日土曜日

読了メモ「僕の虹、君の星 ときめきと切なさのの21の物語」ハービー・山口



読了。

写真家である著者のフォトエッセイ。

物語はたっぷり。
むしろ読み応えがあると言った方がいいくらいで
その上、挟み込まれているモノクロの写真がどれも素敵なんです。
著者のモットーである
人の希望を撮る。
人が人を好きになる様な写真を撮る。
人の心を清くする写真を撮る。
が、見ていて伝わってくるのです。

ロンドンやパリなど海外での生活や仕事で、
孤独に打ちひしがれている時に、
周囲の人がもらした自分への一言が、
自分の生まれながらに持っている個性と誇りに自信を持たせ
それに磨きをかけることが人生だ教えてくれた
と言えることがなんとも素晴らしいです。

また、そんな著者を支えてくれたのが
日本に帰ってこいと一言も言わない両親。
思い切り気の済むまで住み続ければよいと、
大きな期待ではなく、信用してくれていると
子が感じることのできる親子の関係に胸を打たれます。

そんな著者は、中学生の頃、病気を苦に登校拒否に陥りました。
進級もままならないギリギリの状況。
その時、著者を救ってくれたのが写真です。
あの時の辛い思いが、人を優しくする写真を撮りたいという気持ちに駆り立てる。
ハンディキャップと思ってたことが、転じて自分の味方になってくれる。
自分の個性を磨くことは人生の螺旋階段で、決して諦めてはいけない。
自分と語れる多くの友がいて、自分をもっと生かせるまだ見ぬ場所が
必ずどこかにあると信じてというのは大変重みのあるメッセージです。

福山雅治や山崎まさよし、U2などのアーティストの
写真を撮る話もあります。そこで交わされる被写体との会話が
緊張感もあるけれど、信頼をお互いに寄せ合い
いい仕事をしている大人同士の空気を読む事もできます。


最後に、詩が寄せられています。
このエッセイを総括するような詩です。これがまたいいです。
噛み締めて噛み締めて何度も読み直したくなる詩です。

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僕の虹、君の星 ときめきと切なさのの21の物語
ハービー・山口
マーブルブックス 2010年


 

2016年5月31日火曜日

読了メモ「いじわるな天使」穂村 弘




 鎌倉ブックカーニバルの余韻に今も浸りながら 
 古くて新しいお話の世界をまだまだ散策してまいります。
 よろしくおつきあいくださいませ。



読了。

表紙の絵と本文の挿絵は、水丸さんです。
ほのぼのな絵とは似つかわしくない いじわるな話が満載。
なかにはブラックが過ぎる話もある。

著者は歌人でもある。だからかどうかわからないが、
ひとつひとつの話はほんの数ページながら、
読み終えた後の余韻を長く感じられる浸り感があります。

ショートショートと言えば星 新一を思い出すけれど
あちらはSFと称されますね。
こちらは、童話やファンタジーと言う感じでしょうか。
ただし、必ずしもハッピーエンドではありません。


いくつもお話があるけれど
一角獣の話とゼンマイ仕掛けの話が好きかな。

自分はもう角砂糖を飲み物に入れない人になってしまいましたが
この一角獣の話を読むと、ますます入れるのは遠慮しがちになって、
とそう言いながら、角砂糖をスプーンの上で
少しづつ溶かすような、それこそ いじのわるいことをしそう。

ゼンマイ仕掛けの話は命が有限であることを言っているのですけど
なんかそれが、手近なところでなんとかなるんじゃないかという
のりを見せるところが面白い。絶対に無理なんだけどね。


セイレーンという妖精の話も出てきます。
ウクレレの好きな方には、あれ?と思うかもしれませんね。
でも、あの信州長野の妖精と違って、
こっちのセイレーンはおっかないですよ。

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いじわるな天使
穂村 弘
アスペクト 2005年


2016年5月29日日曜日

今年も盛況でした! ブックカーニバル in カマクラ 2016



今年で4回目の参加となりました
ブックカーニバル in カマクラ 2016
天候にも恵まれ、多くのお客様で賑わいました。
お越しいただいたみなさま、ありがとうございました。

出店した会場は、去年と同じく第二会場の古民家スタジオ・イシワタリ
縁側のスペースで本を並べさせていただきました。


10時スタートで、最初のうちは、

 「あれ?お客さんの出足は鈍いかな?」

と思ったのですが、お昼前後あたりから人が増えだしてきました。

ウクレレなお友達や、仕事をご一緒したことのある先輩夫妻などにも会えました。
出店者側で知人をお迎えするのは、心が落ち着くし、
とってもとっても嬉しいものです。
本のお持ち帰りだけでなく、差し入れまでもいただいちゃいました。
ありがとうございました。

お客様のなかには、

 「バリエンさんでは3年連続で本をいただいているんです。
  本に入ってる、ひとことメモも とっといてあるんですよ。」

とおっしゃっていただいて、今回も2冊、お持ち帰りになりました。
いや〜これは感慨無量なお言葉でした。涙が出そうになりました。


いろいろと本を選んでは悩まれて、一度は会場を離れて、
でも、終了間際に急いで戻ってきて、

 「やっぱりこの本もください!」

とか、

 「あれ?さっき金井美恵子の本なかったでしたっけ?」
 「いや、あれはついさっき出ちゃいましたよ。」
 「え〜っ、失敗した〜、あの時、貰っておけばよかった」

など、こういうお客様とのやりとりも楽しみの一つではあります。



そして、恒例の打ち上げ。
会場に来ていただいたお客様、
実行委員やスタッフ、関係者の皆さんに感謝しつつ乾杯。
ビール、美味かった!




実は、去年の秋にも参加した小田原ブックマーケットでは、
朝に本の運搬に使ったスーツケースの車輪が壊れ、腕がちぎれそうな思いをしました。
今回は、ご覧のキャリアに乗っけて運搬。壊れないことを祈りました。
それと、自宅の部屋の積ん読も大変な状態になっていて、
机上の空きスペースもキーボードの幅くらいしかない状態にまでなっています。

なので、少しでも帰りは荷物を軽くしたい、減らしたいなぁと思っていたのです。



それも、おかげさまで軽くすることができました。
行きと帰りで荷物の重さが違う実感と喜びを一緒に噛み締めながら
家路についたのでした。

今回も参加することができて、本当によかったです。
実行委員代表のBooks Mobloの荘田さん はじめ皆さんありがとうございました。

また、面白い本をたくさん読んでいきたいと思います。


2016年5月24日火曜日

もうすぐ開催! ブックカーニバル in カマクラ 2016



2016年の開催も、今度の土曜日、5月28日とせまりました。


ご用とお急ぎでない方は、鎌倉が紫陽花で超大混雑になる直前に
散策ついでにいかがでしょうか。ぜし!!

ブックカーニバル in カマクラ2016
日時:5月28日(土) 10時〜夕方(古本市は16時で終了です)
場所:第一会場 由比ヶ浜公会堂
   第二会場 古民家スタジオ・イシワタリ
   第三会場 鎌倉市中央図書館

わたくしめは、今年も懲りずに
「バリエン」で古本市に素人参加いたします。
第二会場に出店いたしますです。
みなさまのお越しをお待ち申し上げております。

会場や近隣のお店でスタンプラリーのスタンプを集めると
特製エコバッグが今年ももらえるそうですよ。
帰りに古本や鎌倉土産を詰める袋が必要な貴方には必須のアイテムかと。