鎌倉ブックカーニバルの余韻に今も浸りながら
古くて新しいお話の世界をまだまだ散策してまいります。
よろしくおつきあいくださいませ。
読了。
表紙の絵と本文の挿絵は、水丸さんです。
ほのぼのな絵とは似つかわしくない いじわるな話が満載。
なかにはブラックが過ぎる話もある。
著者は歌人でもある。だからかどうかわからないが、
ひとつひとつの話はほんの数ページながら、
ひとつひとつの話はほんの数ページながら、
読み終えた後の余韻を長く感じられる浸り感があります。
ショートショートと言えば星 新一を思い出すけれど
あちらはSFと称されますね。
こちらは、童話やファンタジーと言う感じでしょうか。
ただし、必ずしもハッピーエンドではありません。
いくつもお話があるけれど
一角獣の話とゼンマイ仕掛けの話が好きかな。
自分はもう角砂糖を飲み物に入れない人になってしまいましたが
この一角獣の話を読むと、ますます入れるのは遠慮しがちになって、
とそう言いながら、角砂糖をスプーンの上で
少しづつ溶かすような、それこそ いじのわるいことをしそう。
ゼンマイ仕掛けの話は命が有限であることを言っているのですけど
なんかそれが、手近なところでなんとかなるんじゃないかという
のりを見せるところが面白い。絶対に無理なんだけどね。
セイレーンという妖精の話も出てきます。
ウクレレの好きな方には、あれ?と思うかもしれませんね。
でも、あの信州長野の妖精と違って、
こっちのセイレーンはおっかないですよ。
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いじわるな天使
穂村 弘
アスペクト 2005年
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