2018年2月13日火曜日
読了メモ「たんぽぽのお酒」レイ・ブラッドベリ
読了。
子ども達とその地域に住む
おじいさん、おばあさん達との交流を描いた物語。
たんぽぽのお酒そのものは最初と最後と
途中、気付け薬にでてくるくらいかな。
老人達は長いこれまでの人生の歴史を持っているけれど
子ども達にはなかなかそれが実感として信じられない。
昔だけに行けるタイムマシーンと捉えるくらいだ。
病床に伏せている時も、キッチンに立っている時、
庭仕事をしている時、一緒に今話をしている時も
子ども達は老人達の話に熱心に耳を傾けているが
それでもおばあちゃんが若かった少女時代のことは
想像だにできない。
おばあちゃんは、自分の大切な持ち物を子ども達に
分け与える。財布やお人形やぬいぐるみ。
そして残されたものは焼いてしまうので子ども達に手伝わせる。
大佐と呼ばれるおじいさんが南北戦争の話をする。
学校でならった知識をもとに、「あの話をして」
「この話をして」と子ども達が大佐にせがむと
やさしく語りかけ話してくれる。
そして、学校では習わない、戦争には勝者はいない
敗者だけで、戦争が終わったことこそが大事なことだと
さとしてくれる。
読んんでいて、ちょっと切なくなりました。
高齢者と子ども達が接する機会が少なくなったいま、
たんぽぽのお酒は作り続けられているのでしょうか。。。。
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たんぽぽのお酒
レイ・ブラッドベリ 北山克彦 訳
晶文社 1991年
2018年2月3日土曜日
読了メモ 「猫怪々」 加門七海
読了。
化け猫の話ではない。
猫の方は雨の中で捨てられていて
震えながらミャーミャー鳴いていた小さな子猫。
その子猫を拾って育てることになった著者の方に
霊感が強かったり、その系のお友達が多いので
その絡みが絶妙に面白い。
子猫は重い持病をもち、片足も健全ではなかった。
他にもいくつかハンディを持っていた。
目が腫れていて、著者が言うには遮光器土偶の顔のようだったという。
(写真は載せませんがわかりますよね。
ググってみてください画像がいっぱいあります)
時には猫に取り付いていた羽虫のようなものが
一斉に飛んでいなくなったり、部屋の中を
猫以外の獣が動く影が見えたりもするけれど
それでもいいのだ。
猫の名前は「のの」という
のの様(神様仏様)の「のの」だ。
介護の甲斐あって、ののはすくすく育ち
発情期を迎える。ののは雌。
本当は避妊手術は避けたかったのだけれど
持病の関係から踏み切らざるを得なかったところなどは
著者の猫に対する思いの深さを感じる。
私は猫を飼ったことはありませんが、
犬か猫かと聞かれると、猫派です。
犬も好きですけどね。
猫バカを自称する貴方、いかがでしょうか。
ちなみに、表紙の装丁は猫双六になっていて
裏表紙には、猫サイコロが印刷されています。
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猫怪々
加門七海
集英社 2011年
2018年1月17日水曜日
読了メモ 「ヘッドフォン・ガール」 高橋健太郎
読了。
タイムトラベルという宣伝文句が帯にあって
SF小説なのかなと思っていると、そんなことでもない。
どちらかというと、スピリチュアルな世界観に近いと思う。
行方不明になった叔母の中野の家を探索していたら
タングステン球を使う映写機を見つけた。
それを通じてみる世界は、なぜか、
地下鉄にのったヴァイオリンを持つ少女の視界。
同じ家の中で、ドイツ製の古いマイクも見つける。
こちらは第二次世界大戦時にナチスドイツで使われたものらしい。
すでに他界した祖父の足跡をたどりながら
日本で唯一そのマイクを修理できる人物を京都に探し出す。
その他にも、バンドのメンバーがやはりこの京都の人物とのつながりを
スタジオの中から見つけ出し、実際に会いに行こうとする。
肝心の行方不明の叔母はヨーロッパで交通事故にあっていて
帰国が遅れていただけだったのだが、
いろいろなことが重なり、絡み合って
叔母の家にあるドイツ製ピアノに話が収斂していく。
そして、自分自身もはっきりと覚えているあの事故。
実は自分の母親もあと一本電車を違えていたら
遭遇していたかもしれなかった。
中目黒や祐天寺など身近な地名が出てくるのも
何か巡り合わせ的な不思議な感じがして話に入りやすかった。
著者が音楽家ということもあって
すぐには理解しにくいワーディングもあるけれど
戦争からの長い時間を超えて、現実の事象も交えた
不思議な小説でした。
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ヘッドフォン・ガール
高橋健太郎
アルテスパブリッシング 2016年
2018年1月10日水曜日
読了メモ 「龍馬デザイン。」 柘植伊佐夫
読了。
上下2段で370ページ。
日記調で書かれたドキュメンタリー。
なかなかのヘビー級であった。
2010年に放映された大河ドラマ「龍馬伝」
主演は、福山雅治といえば思い出す人も多いでしょう。
半世紀もの歴史があるNHK大河ドラマの中で、
この龍馬伝で初めて導入されたのが
「人物デザイン監修」という役割。
もともと、ヘアメイクだった著者が抜擢され、
はじめは龍馬だけをみていたがそのうち、
監督や演出、扮装、美術、大道具小道具、時代考証などのスタッフ、
そして数々の俳優そのものと交わり
ドラマに関わる全人物像をデザインするようになっていく。
一般的な映画製作とNHK大河ドラマの製作は全く異なる。
製作期間、リソース、予算、放送協会としての独自のルール、
そしてなんといっても、毎週必ずアウトプットを出して
放映しなければならない。
なかには視聴率についての議論もあったが、
それ以上に厳しい目が大河ドラマを内外から見ており
スタッフのチームワークの微妙な空気感、
コミュニケーションの濃さと速度に敏感に反応していく。
自分は大河ドラマを含めテレビドラマを見なくなってしまって久しい。
この龍馬伝も実は観ておらず、作品をどうこういう資格もない。
けれど、クリエイティビティの発揮とチームワークの極限とも言える実態を
この本を通じて味わうことができてとてもよかったと思っている。
そういう本です。
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龍馬デザイン。
柘植伊佐夫
幻冬社 2010年
2018年1月1日月曜日
2年ぶりの謹賀新年
実は2年ぶりの新年のご挨拶となります。
昨年は、自分の身の上にいろいろなことが起こり
家族にも、仕事の仲間にもいろいろな方々に助けていただきました。
本当にありがとうございました。
今年もこのブログの上で何冊の本をご紹介できるのか
どんなことをお知らせできるのかわかりませんけれども
できることを少しづつでもやっていこうと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
※少々霞んでおりますが、写真は今朝の初日の出を浴びた富士山です。
2017年12月31日日曜日
読了2017リスト
2017も残りあとわずか。
今年は、自分に大変大きな事件のあった年でした。
一時は先を見失いかけた時もありました。
にも関わらず、新しい趣味を始め、仕事にも復帰し、
次の年を迎える準備ができているのは
家族をはじめ、仕事の仲間や友人、様々な方々おかげです。
本当にどうもありがとうございました。
みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな中、今年は下記の合計五十一冊を読むことができました。
読む冊数の時間も限られてくるであろうこれからは
本ともじっくりと向き合っていきたいと思います。
では、今年読んだ「梶井基次郎小説全集」から、
先日の「朗読の楽しみ」まで。。。。
■梶井基次郎小説全集
著者:梶井基次郎
読了日:01月01日
■鳥人大系
著者:手塚治虫
読了日:01月03日
■犬の人生
著者:マーク・ストランド
読了日:01月07日
■人声天語
著者:坪内祐三
読了日:01月15日
■高倉健 Ken Takakura 1956-2014
著者:高倉健
読了日:01月21日
■センス・オブ・ワンダー
著者:レイチェル・L.カーソン
読了日:01月22日
■あたらしい結婚日記
著者:服部みれい
読了日:01月29日
■沈黙
著者:村上春樹
読了日:02月01日
■未来のだるまちゃんへ
著者:かこさとし
読了日:02月04日
■セックスの哀しみ
著者:バリー・ユアグロー
読了日:02月10日
■言葉の流星群
著者:池澤夏樹
読了日:02月15日
■スロー・イズ・ビューティフル―遅さとしての文化
著者:辻信一
読了日:02月20日
■女子と鉄道
著者:酒井順子
読了日:02月23日
■妻と私
著者:江藤淳
読了日:02月24日
■コーヒーに憑かれた男たち
著者:嶋中労
読了日:03月01日
■東京飄然
著者:町田康
読了日:03月07日
■私の美男子論
著者:森茉莉
読了日:03月12日
■カンガルー・ノート
著者:安部公房
読了日:03月17日
■ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方
著者:伊藤洋志
読了日:03月23日
■月3万円ビジネス 100の実例
著者:藤村靖之
読了日:03月30日
■ぶらんこ乗り
著者:いしいしんじ
読了日:04月07日
■仮面の忍者赤影 (第1巻)
著者:横山光輝
読了日:04月08日
■仮面の忍者赤影 (第2巻)
著者:横山光輝
読了日:04月08日
■仮面の忍者赤影 (第3巻)
著者:横山光輝
読了日:04月08日
■カモメに飛ぶことを教えた猫
著者:ルイス・セプルベダ
読了日:04月14日
■乱歩 夜の夢こそまこと
著者:石塚公昭
読了日:04月15日
■太宰治の辞書
著者:北村薫
読了日:04月23日
■若き日の山
著者:串田孫一
読了日:05月01日
■西表島の巨大なマメと不思議な歌
著者:盛口満
読了日:05月07日
■人生の特別な一瞬
著者:長田弘
読了日:05月13日
■日本でいちばん小さな出版社
著者:佃由美子
読了日:05月20日
■カバに会う―日本全国河馬めぐり
著者:坪内稔典
読了日:05月28日
■私の台所
著者:沢村貞子
読了日:06月16日
■完全版 不安のメカニズム: ストレス・不安・恐怖を克服し
人生を取り戻すためのセルフヘルプガイド
著者:クレア・ウィークス
読了日:07月11日
■三四郎
著者:夏目漱石
読了日:07月17日
■それから
著者:夏目漱石
読了日:07月20日
■門
著者:夏目漱石
読了日:07月23日
■クラゲの正体
著者:坂田明
読了日:07月27日
■ヒトラー演説 - 熱狂の真実
著者:高田博行
読了日:08月03日
■ソラシド
著者:吉田篤弘
読了日:08月14日
■リヴァイアサン
著者:ポール・オースター
読了日:08月20日
■身体から革命を起こす
著者:甲野善紀
読了日:08月30日
■思い出トランプ
著者:向田邦子
読了日:09月04日
■どうにもとまらない歌謡曲? 七〇年代のジェンダー
著者:舌津智之
読了日:09月11日
■羊をめぐる冒険
著者:村上春樹
読了日:09月18日
■憧れの女の子
著者:朝比奈あすか
読了日:09月30日
■トラブルクッキング
著者:群ようこ
読了日:10月21日
■ラーメンの語られざる歴史
著者:ジョージ・ソルト
読了日:11月09日
■「自由」のすきま
著者:鷲田清一
読了日:11月23日
■月: 人との豊かなかかわりの歴史
著者:ベアント・ブルンナー
読了日:12月09日
■朗読の楽しみ 美しい日本語を体で味わうために
著者:幸田弘子
読了日:12月26日
2017年12月29日金曜日
読了メモ 「朗読の楽しみ 美しい日本語を体で味わうために」 幸田弘子
読了。
ちょっと今までとは嗜好の違う感じです。
三途の川を遠くからですがチラ見したかもという
2017年は、自分にとっていまだかつてない年でありました。
そんな身体でも、何かできる楽しみを見つけようと
いきなりですが、朗読を始めてみました。
いつだったたか、恥じらいもせずいいかげんな「雨ニモマケズ」を
アップしたこともありました。
年末にあたって、その朗読についての本を読んで、
ちょっくら頭の中を整理しておこうかな
と思って手にしたしだいです。
ただ、本書の取り上げているジャンルの本腰が
古典なので、ところどころ敷居の高いところがあります。
なにせ、私めは古文が大の苦手なのでありまして。
源氏物語、蜻蛉日記、奥の細道などなど
あり、おり、はべり、いまそかり。。。。
ずっと時代は下って、樋口一葉が話しのメインになるのですが
ここでもちょっと自分にはまだ難しい。
えっと、朗読と音読の違いってご存知でした?
自分はでんでんおんなじだと思ってたのですが違います。
人に聞かせるためなのが朗読なんですね。
聞き手がいるんですよ、朗読の場合は。
なので、物語を読み込むことはもちろん
地の文も含めて、登場人物の気持ちを
聞いている人に伝えないといかんのです。
ただ、演劇ではないので、演出過剰はお呼びではありません。
どちらかというとアコースティックな楽器演奏に近いように思います。
というような感じのことが書かれているおりますが
要は月に一度ですが朗読教室に通っております。はい。
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朗読の楽しみ 美しい日本語を体で味わうために
幸田弘子
光文社 2002年
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