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2017年2月1日水曜日

読了メモ「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン



読了。

短い。本文はわずか54ページ。
その中には、おおげさかもしれないけれど
未来の人類に向けた大切なメッセージがおさまっている。

子どもたちにとって、接する世界はすべてが初めて。
それをどう感じとるか、感じとらせてあげるか、
それが大人の役割であって、ものの名前を教えることはたいしたことではない。
知ることではなく、感じることの大切さ。
おもしろいものをみつけるたびに無意識のうちにあげる喜びの声。
目で耳で鼻で手で自然と接することができてよかったと思えること。
その感覚を養うことが、人間が長きにわたって
自然と共に生きていくために大切なこと。

 
自分は当初違っていた。
ものには全て名前があり、名前を知ることで
その対象を現実のもの、思考の対象として認識する。
そう思っていた。名前がないものは不安であると思っていた。
本書ではそうではない。名前は後付けだ。

自然をどう感じ取ったのか、
気持ちがいいのか、もう一度触れたいのか、
再び訪れたいのか、来てよかったのか。
なかには、恐かったという感覚もあろう。
その感覚を子どもが感じられるようにしてあげる。
そして、その子どもがさらに次の世代にも教える。

社会や政治、経済や産業がどうあろうとも
我々は自然とともに生きていかねばならない。
そのベースとなる感覚を養うことに
ハッとなる54ページです。
結構、テンションあがります。

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センス・オブ・ワンダー
レイチェル・カーソン
新潮社 2008年

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