澁澤龍彦さんの数あるエッセイから選び抜びぬかれたエッセンス集。
2024年5月17日金曜日
読了メモ「澁澤龍彦玉手匣」 澁澤龍彦 東 雅夫 編
澁澤龍彦さんの数あるエッセイから選び抜びぬかれたエッセンス集。
2024年5月12日日曜日
読了メモ「11の物語」 パトリシア・ハイスミス 小倉多加志 訳
読了。
役所広司さん主演映画「PERFECT DAYS」の小道具三冊のうちの一冊。
公開当初、流通在庫は殆ど見当たらなかったが、
この4月頃から書店店頭で漸く見かけるようになった。
11編のミステリーといっても、
名探偵や敏腕刑事が綿密な推理と地道な捜索で切った張ったをする話ではない。
犯罪の動機を主軸に犯人目線で描かれており、
人間の精神や心理の変化が生々しい。
虚言癖や妄想、思い込み、衝動的な行動、
嫉妬、深い愛憎などが絡み合って
罪を犯す犯人の心の変化がつまびらかにされる。
いくつかは動物が登場する。
食用のカメのほかに、正体不明の動物、
かたつむりの話は2編あった。
いずれもキモい話ではある。
自分は「恋盗人」と「ヒロイン」という話が好きだ。
「恋盗人」は他の作品にはないドンデン返しがあり、
「ヒロイン」は子どもたちとの微笑ましい関わり合いの様子が
エンディングを際立たせていた。
どの話も読み終えた後の薄気味悪さと人間の怖さのようなものを覚えてしまう。
PERFECT DAYSに感化されていると思わぬボディブローを食わされる。
2024年5月5日日曜日
読了メモ「化石に眠るDNA 絶滅動物は復活するか」 更科 功
わくわくする話であるが、話は淡々と展開される。
現生動物であってもDNAの複製を作ることがいかに難しいかを説明してくれる。
また、そもそも論として本当に正しいことなのかという議論も続いている。
2024年5月1日水曜日
読了メモ「雁」 森 鴎外
読了。
林太郎さんの作品を読んだのはずいぶんと久しぶりのことだ。
読み直してみると綺麗な文章で読みやすく
情景の湧き出るような自然な筆運びに気付かされる。
こんな文章だったけと思い直すほど。
やはり中高生の時に読むのと大人になってから読むのとでは
感じ方が全く変わってくる。
お話は、上野、池之端、不忍、本郷、根津の辺り一帯で
いわばご当地小説とでも言おうか。
さまざまな地名が出てきて妙なリアル感がある。
お話は学生の僕が語る、
友人の岡田、それと相慕う仲となるお玉という女性のこと。
たいへん美しい女性だが、高利貸しの妾だった。
お玉が妾になる経緯も如実に触れられており、
それが後に係る岡田と大きく対比されて
お玉の悲哀さに一層の拍車がかかる。
将来を嘱望された医学生とはかけ離れた世間に住んでいるのだ。
そんな二人は往来で図ったように見合わせては
顔を赤らめるようなじれったさを見せる。
お玉の飼っている紅雀の籠を襲った蛇を
岡田が退治する事件も起きて
急接近するところなどはドキドキしてしまう。
二人は再び往来で顔を合わせるが
その時、岡田はドイツ留学が決まっており
とうとう結ばれることはなかった。
大人になって、こういう作品を読むのはいいですね。
夏目さんも芥川さんも、新しくは太宰さんや三島さんもいいけれど、
林太郎さんもいいです。
まだまだ、読んでいない作品がたくさんあるので
楽しみはつきない。
2024年4月28日日曜日
読了メモ「ナウシカ考 風の谷の黙示録」 赤坂憲雄
読了。
アニメではなく、マンガ版「風の谷のナウシカ」をベースにした一冊。
2024年4月22日月曜日
読了メモ「芥川龍之介 ちくま日本文学002」 芥川龍之介
読了。
一人の作家の作品がコンパクトにまとまっている
この「ちくま日本文学」シリーズ。
実は初めてだったがとてもよかった。
まだいくつか積んであるので楽しみである。
2024年4月15日月曜日
読了メモ「夫婦間における愛の適温」 向坂くじら
読了。
30歳前後で結婚2〜3年であろう夫婦のエッセイ。
書き手は、詩人で国語教室を主宰している奥様。
なんとも微笑ましい。
日々日常の些細な所作の一つ一つに二人は解釈を加え、
その度に二人の言い分は食い違う。
二人は全くの他人だから、今後のことを予測してもしようがない。
これまでがこの先も続くほうに覚悟を決めて賭けてみるという。
こうしてお互いの信頼が築かれていく。
とても仲の良い二人であることがよくわかる。
文章の表現や言葉の選び方が背伸びをせずに等身大で
素直に口を出てきた感じがして好感が持てる。
読んでいるとなぜかTARAKOさんの声が聞こえてきそうな感じがする。
エッセイの合間には、詩も挿入されており
これらの普通な空気感もとてもいい。
身近な感覚でどことなく懐かしい感覚さえおぼえたりするところもある。
「いちばんふつうの家のカレーが好きなんだよね」
では、食事に愛を込める云々という話と
料理にいろいろ工夫をこめて最高の味になった話の
微妙な感覚のズレが面白かったし、
「熱が出ると」
という詩などは、臨場感もあって
読んでる側の手が熱くなる感じを覚えるほど。
自分が同じ年齢だった頃はどうだったかな。。。
ふと思い出そうとしちゃいました。






