2014年9月9日火曜日

ライカと味噌汁 〜 ライカが見た東京

たまたま、著者がライカで撮った写真展があり観に行ったので、
ずっと積ん読になっていた本書を読んだ。
ライカが日本に来てからどう使われてきたか、主に1960年代を書いている。
面白いのは、ライカというカメラを擬人化していることころ。
ライカがみたら東京はこんなだった、あんなだったと。

そして、ライカは冒険心をそそるカメラで、ヒマラヤ未踏峰の登頂、
大陸間無着陸飛行、人民戦線レポートと共にある感じが
日本製一眼レフにからは完全に脱落していて、
紛争地帯のデジタル一眼レフなぞは、
ハリウッドのオープンスタジオに置かれているように見えるらしい。
更にエスカレートして、ライカは写真を撮影する実用物を超えた
物質の段階になっていると。こうなってくるともはや魂とか
崇高な信仰の世界に入りそうだ。それこそ、日本人にとっての味噌汁か。
でもきっとそうなんだと思う。実際にライカを持っていないが、
観たり触ったりしたことがあるのでなんとなくイメージは湧く。

高価なカメラなので、とても手が届かないが、文中にあった、
写真ではなく精巧なイラストで作成され、
機械としての存在感が浮かび上がるというカタログを是非観てみたい。
銀座のショールームにあるかな。


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