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2014年9月23日火曜日

ライオンの昼寝

著者 : 山川健一
実業之日本社
発売日 : 1991-07
動物にまつわるエッセイ...かと思いきや、途中から男女のこと、
そしてペレストロイカや湾岸戦争まで。
最後はしっかりシンバの話で締めています。

以前読んだ本の中に、類人猿の残酷な一面が
人間には波及しなかった要因がありましたが、
ここにも全く同じことが書かれていました。
動物行動学的には、人間の雌についてのそのことは
常識的なことなのですねきっと。

絶滅に瀕したゴリラを買う某自治体や、
食肉偽装問題のような社会問題も取り上げてるけど、
「売春」をする雌のチンパンジーの話には驚いた。
もちろん、チンパンジーに売春の意味などわかりはしない。
観察している人間が勝手にそう解釈しているだけだ。
人間の文化のモノサシで計ってしまうのはやむを得ないかもしれないが、
最後の一文にある悪魔にはなりたくないなぁ。
「自然世界の中の悪魔とは他ならぬ我々人類自身のことなのだあろう。
 なぜなら、動物の世界には「悪」というものは存在しないのだから。」


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