2016年1月2日土曜日

読了メモ「思い出のマーニー 」 J・G・ロビンソン


読了。

2016年、最初の読了メモです。
今年もよろしければおつきあいくださいませ。


ところで、このお話は、ジブリで映画にもなった
というのですが記憶にありません。
単に観ていないだけなのですが、
皆さんはご覧になりましたか??


実の親を失い、養父母の元さえも離れて
海辺の町へあずけられることになったアンナという女の子と
そこで知り合ったマーニーという不思議な女の子とのお話です。

前半は、アンナだけで話が進みます。
いつになったらマーニーが出てくるのかと
多少じれったくなりますが、
そこは、不遇なアンナの境遇を
しっかり理解する大事なところです。

ついにマーニーと出会い、一緒に行動を共にする話の中で
察しのいい読み手はおそらく気がつくと思います。
あれ....、もしかしたら......って。


後半になって、一気に謎解きが始まりますが
鍵となるノートの出現で、なんとそこまで遡るのか!と
自分は読みが浅かったことに気づきました。
そして、これまでの小さなモチーフが全てつながってきます。
もちろんミステリーなどではありません。
相手のことを素直に感じとり、正直に生きて愛する人を想う。
ファンタジー作品ですが、ひもといていく話の展開は、
ぞくぞくするくらい感動的です。


「ふしぎなことだけれど、愛されるということが、
わたしたちが成長していくのを助けてくれる
大切な条件の一つなんですよ」

に対して、一番年下の小ちゃな子は、もうおじいちゃんだね
といって笑いあう子どもたちが無邪気で、
そんな純粋な感性が素敵です。


さて、ジブリのアニメ作品の方も探して観ておこうかな。

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特装版 思い出のマーニー
ジョーン・G・ロビンソン(訳 松野正子)
岩波書店 2014年

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